数年前の冬、喉が痛くなった時、主人が黒飴を買ってきて、袋のまま台所のテーブルに置いておいた。よく見ると、なぜか分かった。
その袋を見てもらいたかったみたい。飴の真ん中に使用されたのは、自分が好きだった沖縄の黒糖。
本当のことを言うと、あの黒糖の味というより、離れられないほど好きのは、暖かい思い出の方だけど。
小さい時、寒~い冬に、ナガタおじいちゃんの所に行った。おじいちゃんは、いつも板状の黒糖を小さく割ってあって、孫たちが来ると、
怒ったような、笑ったような声で、「待たんといかんぞ」と、火鉢のアミのはじっこに、それを置いてくれた。少し温めて溶けてくると、「ホイ、今はうまいぞ、だれか食べんかと、」渡してくれた。おじいちゃんがイイというまで、食べちゃダメ、だけど、待ったあとの黒砂糖、最高に美味しかったの、覚えている。
ナガタのおじいちゃんはハワイからだったけど、そこの人の多くは、沖縄からで、ハワイでも砂糖キビ農業が盛んだった。だからナガタおじいちゃんも、黒糖のことは知ってるんだと、自分は納得した。
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