私が生まれたとき、姉が私のために涙を流してくれたと聞いています。
その日、ドアによちよち歩いていくと、ダディー(パパ)とマミーは、玄関に立って、2人ともとっても嬉しそう。だけど、家で楽しく待っていた娘より、マミーの持っている小さいものを見て笑っているのです。あれ・・・
その小さいものを「智子」と呼んでいました。そしてその「智子」をベビーベッドに寝かせたのです。
「これが、おみやげ?」と里子ちゃんは思いました。「この赤ちゃんに、ダディーも、マミーも、ベッドも、うばわれてしまった・・・」親が部屋に帰って来たとき、里子ちゃんのほっぺに涙がポロポロ流れています。
あら、あら、あら。
マミーは、すぐ里子ちゃんに話しかけました。
「ねえ、かわいいでしょう。里子の新しい妹なのよ。まだまだ小さい赤ちゃんだから、う~んと愛してあげないと。里子はいいおねえさんになってあげられるでしょう。」
ベッドに寝ている小さな赤ちゃんが、里子ちゃんの目に、かわいくなってきて、涙は少しずつ笑顔に変わりました。
「智子ちゃん。私の妹。」
里子、泣かせてしまって、ごめんね。そんなつもりは、なかったんだけど。
私は、愛子に泣かされませんでした。(かえって、いじめちゃったかもしれません!)



